クリーンエアシェルター®
クリーンエアシェルター®とは
クリーンエアシェルター®は、放射線からの内部被ばくを防ぐための原子力防災用エアシェルターです。原子力災害時に、遠方への即時避難が難しい要配慮者及びその介助者に一時避難していただくための設備です。
仕組みについて
- クリーンエアシェルター®は、空気浄化ユニットによりエアシェルター外部の放射性物質を99.9%以上除去した清浄化空気でエアシェルターを展張します。
- 更に、清浄化空気をエアシェルター内の避難区画に供給し、エアシェルター内部を陽圧化することで、放射性物質がエアシェルター内に進入するのを防ぎます。
- クリーンエアシェルターは体育館などの屋内に設置しますので、風の影響を受けないため、エアシェルター内は、低い陽圧(数パスカル程度)で対応できます。
(一方、建物自体の気密性を高め陽圧化する場合は、屋外の強風で放射性物質が建物の隙間から内部に吹き込まないよう、20パスカル以上の高い陽圧を確保する必要があります。)
エアシェルター
エアシェルターは体育館で使用する通常タイプと、公民館などで使用する低天井タイプの2種類をご用意しています。
収容規模が最大約80人の大型タイプです。(1人当たり3m2の避難面積で計算)
収容規模が数十人の小型タイプです。(1人当たり3m2の避難面積で計算)
空気浄化ユニット
空気浄化ユニットの紹介です。※建物気密化対策向けに、空気浄化ユニット単体のご提供も可能です。
6,000m³/hタイプ
L 3375mm × W 820mm × H 1725mm
- HEPAフィルタ 3,000m³/h × 2個
- よう素フィルタ 3,000m³/h × 2個
- 送風機(7.5kW、140m³/min、4.25kPa ) × 2台
3,000m³/hタイプ
L 2519mm × W 1295mm × H 1184mm
- HEPAフィルタ 3,000m³/h × 1個
- よう素フィルタ 3,000m³/h × 1個
- 送風機 (3.7kW、95m³/min、2.95kPa ) × 2台
6,000m³/hタイプ ・ 3,000m³/hタイプ
- 誰でも簡単にフィルタ装着が可能
- 扉開閉は、ひねるだけで簡単に解除とロックが可能
- フィルタ装着は、スライド式で簡単に出し入れ可能
- フィルタ固定は、レバーを上下するだけの簡単操作
- 送風機 は100% × 2台を配備し故障時は自動的に運転切換で安心(通常は交互運転)
- 耐塩害防止仕様で場所を選ばずどこにでも設置OK
クリーンエアシェルター®の特徴
どなたでも簡単・迅速に使用できます。
クリーンエアシェルター®は、
放射線からの内部被ばくを防ぐための原子力防災用エアシェルターです。
- 簡単・迅速
- 緊急時に体育館、公民館などの施設に簡単に設置でき、設営も少人数で迅速にできます。
- 高い設置適合性
-
エアシェルターのサイズはニーズに応じて、大型(最大約80人収容規模)から小型(数十人収容)まで調整可能です。
また、間仕切り等内部のレイアウトもご要望に応じて対応します。
- 軽量・コンパクト
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帝人フロンティアと共同開発したエアシェルターは超軽量の高強力ポリエステル素材を使用していますので、保管もたいへんコンパクトです。
空気浄化ユニットはよう素フィルタに活性炭素繊維フィルタを採用することで、軽量かつコンパクト化を実現しました。
- 信頼の高性能
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HEPAフィルタは捕集効率99.97%以上(粒子0.15µmm)
よう素フィルタ(活性炭素繊維)は捕集効率99.99%以上(ヨウ化メチル;初期効率)
製品ラインナップ
製品ラインナップをご紹介します。
新型エアシェルター
エアシェルターのエアリーム(空気の柱)を一部削減すると共に、内部を個室化したエアシェルターです。
<特徴>
- 重量の軽減、一層のコンパクト収納
- リーム削減部を薄い幕にすることで採光性が向上
- 個室化によるプライバシー確保
避難退域自検査用エアシェルター EvAS(エヴァース)
原子力災害時の「避難退域検査※」でご使用いただくエアシェルターです。
※住民避難の際に汚染の疑いがある避難者を調べる検査
<特徴>
- 原子力防災訓練において、体育館内に検査エリアを迅速・簡単に設営可能
- シェルター内部を陰圧にして体育館内の汚染リスクを低減
原子力施設用エアシェルター GrHAS(グラース)
原子力施設における検査や補修作業でご使用いただくエアシェルターです。
<特徴>
- 簡単設営:送風機による送風だけで数分で設営完了
- 簡単撤収:内部養生の撤去、サーベイ後にエアリームの空気を抜いて折りたたむことで~1時間で撤収(再利用可能)
- コンパクト収納:50cm × 30cm × 20cmサイズ/5kg
- 高機能クロス:難燃性、薄型、超軽量、高強度、耐水性仕様
医療用エアシェルター Me-CAS(エムイーCAS)
新型コロナなど感染症の検査で一時的に隔離が必要となる際の簡易隔離用エアシェルターです。
<特徴>
- エアシェルター内部を陰圧(負圧)にしてウイルスの外絵への流出を防止
- 内部の空気は医療用フィルタを備えた局所排気装置により排出
- 米国疾病予防センター(CDC)の医療用隔離施設基準(陰圧:-2.5Pa以下、換気回数:6回/時間)を確保
- 室内をグリーンエリア(医療従事者待機エリア)とイエローエリア(防護服脱衣エリア)、レッドエリア(診察エリア)に分け、感染防止を徹底
- 短時間/少人数で設営可能(送風機による送風だけで設営完了)
移動式クリーンエアシェルター M-CAS(エムCAS)
可搬型CASを備蓄拠点で保管し、緊急時はトラックで体育館や公民館などの避難所へ搬送してエアシェルターを展張します。
<特徴>
- 原子力災害時に地震等で避難先の放射線防護施設が破損し機能喪失した場合や、道路が損壊し一時移転できない場合に、近くの避難可能な建物へ避難可能